賛否両論
結論から言うと、賛否両論です。
避難所に居る人
市民感覚で言うと、避難所を利用する人は困っている人で、必要最低限の生活をしているという印象を持っていると思います。
そこに居る人に対して、どのような感情を抱いているのかで嗜好品を口にする姿は見え方が変わると思います。
雨風をしのぐ場所を求め、自宅を追われて『避難』して来た人を想像し、お困りであればと思って物資や金銭で支援しようという人から見ると、嗜好品については嫌悪感を持つかもしれません。
泥酔と秩序
嗜好品の中でも、お酒は要注意です。
まず、避難所の秩序を守るという面では、泥酔は良くありません。
もし、泥酔して他人に危害を加えてしまうと大事件に至る可能性があります。
ぶつかってケガをさせたという場合、普段であれば医療機関を受診して済むことでも、災害時は救急車を呼んでも来ない可能性があります。
居酒屋などでは未成年は居ませんが、避難所には居ます。
酔っぱらって触れてしまった相手が幼児や児童であった場合、捉え方によってはわいせつ行為になるかもしれません。
泥酔まで行かずとも、お酒の匂いがするだけでも居られない人が存在することを認識し、共用部では酒の匂いがしないように配慮する必要があります。
贅沢に見える
避難所で食事代を負担することは無いと考えて差し支えないと思います。
空腹を満たすための最低限度の食事であるとしても、その費用には税金が使われています。
空腹を満たすこともままならない人であるはずの避難民が、贅沢品と言えるものを口にしていると『それを買えるなら』と思う人が居て当然です。
例えばワインを振舞っている人が居たとして、飲みたい人とシェアして飲もうという善意が背景にあったとしても、その背景事情は見た目には伝わらないので、贅沢に見えてしまいます。
喫茶
では喫茶はどうでしょうか。
コーヒーを贅沢品と見るのか、飲料と見るのかでだいぶ違います。
おそらくスターバックスのユニフォームを着た人が、スタバのカップにコーヒーを注いでいる姿を見ると贅沢だなと思う人が居るかもしれません。
真っ白な紙コップに、インスタントコーヒーの粉を入れてお湯を注いでいる姿であると、見方が変わると思います。
100円の自販機で売っていそうな廉価な缶コーヒーになると、何とも思われないかもしれません。
日本人の感覚で言うとお茶はタダというイメージを持っている人も少なくないと思います。お寿司屋さんでも居酒屋さんでも、最後に出してもらうお茶はタダだと思ってオーダーしている人が居ると思います。
お抹茶を淹れてもらうと、1杯で500円以上しても不思議ではないので、お茶の中にも贅沢品があります。
しかしながら、お茶を飲んでいるというと、それを贅沢品だと指摘する声は少ないと思います。
避難所内か、世論か
贅沢品、嗜好品について、まずは避難所内の視線を気にするべきです。
学校や職場で飲酒OKということは滅多にないと思いますが、コーヒーやケーキは許されている場が多いと思います。
そうした感覚から言えば、飲酒については否定的な人も居ると思いますので避難所内での飲酒はやめておくと良いと思います。
飲酒した状態で被災した場合は、酔ったまま避難所へ行く事は仕方ないですが、注意は必要です。
飲酒している人に対する感情だけでなく、アルコールに耐性が無い人にとっては恐怖を感じるかもしれません。
マスコミやSNSなどは世論を煽ることがあります。
『避難しているくせに』という印象を与えながら拡散されると、おもわぬところでダメージを受けるかもしれません。
遠慮がちに
嗜好品を口にすることが『悪』ではないと思います。
それを『悪』という印象にならないように、人目を気にして口にすると良いと思います。
自衛隊員が食事している姿を被災者には見せないというところにも共通すると思います。
明日は我が身、避難所を利用することになったら何をするにしても注意したいと思います。